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施工事例

モニュメント・ジオラマ製作

国登録文化財 ジオラマ

荒巻配水所旧管理事務所 建築模型

仙台市水道記念館に、国登録文化財となっている荒巻配水所旧管理事務所が震災により解体を余儀なくされたことになり、仙台市水道の歴史を物語る貴重な建物をジオラマとして製作させていただきました。

●荒巻配水所旧管理事務所(平成11年6月7日登録)
●完成:昭和8年
●特徴等:建築家菊池孝太郎氏(仙台工業高校出身)の設計による建物です。鉄筋コンクリート造で、曲面構成の階段室、展望室を突出させた国際様式指向の建築です。テラスや玄関のひさし、階段室腰部のスクラッチタイル(石目地風)などライト(アメリカの建築家)式の手法も認められます。
昭和8年の完成を考えれば当時としてはモダンな雰囲気を醸し出していたと思われます。今見ても古臭さを感じさせるようなことはないですね。

歴史を感じる色使いなどを忠実に復元し、細部の仕上げまでこだわりました。

配水施設の改良工事のため建物を曳屋中で、水平移動後、枕木の足場を組んだ上に載せて3m下の移動先に引き降ろそうというときに、大震災に見舞われました。 地震による激しい揺れで多くの枕木は崩壊し、今回の解体により文化財登録も抹消となってしまいました。

かつて建物の壁に設置してあった有形文化財の銘版も一緒に設置しました。

私たちの生活になくてはならない大切な水を配水した荒巻配水所旧管理事務所を偲ばせるこの建物を大切に繋いでいけたらと感じました。